ギエム&ルグリのグランパ・クラシック

スカパーでやっていた「アンデルセン・ガラ」鑑賞。
スゴイです。ギエム&ルグリのグランパ・クラシック。
こういうのやらせるとギエムの「スゴミ」がまさに生きる。
これほど難技てんこもりの踊りをいとも簡単に「どーだい」っていわんばかりに
やってのけるあたりが、見ていて気持ちがいい。
一方で、このキャラクターパワーとスゴミが逆に裏目に出るのは
私の好きな白鳥の湖の2幕のアダージョだったりするんだが。
凄いオデットなんて、ちょっと興ざめ〜。
批評家の長野由紀さんが「ギエムは古典を批判しながら踊っているようだ」と
言っていたが、
まさにそんな感じだ。

ギエムか。
たしかに時代を代表するようなダンサーだと思う。
でも私はギエムって、好きなんだけど嫌い。
それでいて目が離せない。

ルグリは、ここではちょっと控えめだったかな。ギエム様の前では。
でも、私が見たダンサーの中で、音感が一番素晴らしいと思ったのはこの人だ。
よく言われることだが、この人はまず音を外さない。
クラシックなどは技が入ると、どこか音からずれたりする部分が出てくるが、
それを音楽の中で適当につじつまをあわせてしまう、というのが普通のダンサー。
でも、ルグリにはそれがない。
特にごまかしのきかないモダン系を踊ると、ホントに感心するぐらい良く音に反応してるのがよくわかる。

この映像は88年。
いまや「世界一」という評価をほしいままにしている二人だが、
今と比べると、いろんな意味でさすがに若い。

あと、トリニダート・セビリアーノは、この映像で初めて見たのだが、
情感で踊るようなタイプで、ちょっと気に入った。

さて、ロナウド君だが、
もうみんな悪口言いたがってるね。
本人のコメントも、本当にそんなこと言ってるのか、どっか色つけてないかって感じだが、
みんな信じたいものを信じるものだ。私も含めて。

一旦悪役とメディアに決められたら、とことんその役割を演じさせられる。
まぁ、今ロナウド君が何をしゃべってもこういう状況になることは
ファンとしても覚悟しなきゃな。
このヨーロッパサッカー界では人種差別があるというのはどうやら本当らしい。
ロナウド君の報道に巻き込まれるのが、決まってアジア系か黒人系のよそ者であることは
とても偶然とは思えない。